紅葉ライトアップで出店いたしました当委員会特製の関東煮レシピをご紹介いたします。芦屋を含む近畿では、関東煮と呼ばれ親しまれていた料理があります。今では総称して、おでんと呼ばれる事が多いですが、本来は違う形状の料理でした。
元来おでんとは、平安時代から食べられていた味噌焼きの田楽を指しており、畿内から伝わった田楽が時代を経て、元禄の頃、江戸で大量生産されるようになった濃口醤油と出汁で煮た料理に発展を遂げました。その煮物となったおでんを近畿に逆伝播された際に味噌焼き田楽のおでんと区別されるように、関東煮と呼ばれました。
その後、近畿風の昆布と淡口醤油での味付けに変化し、具材も牛すじや鯨のころ・さえずりを使った地域の食文化に合った郷土料理と発展した経緯があります。しかし、おでん販売をしていたコンビニの全国展開や、アニメおそ松くんの影響で、おでんの名称が広まるようになり関東煮の呼び名は影を潜めてしまいました。
今回、委員会では地域の伝統的な食文化の継承にも寄与するため、芦屋・近畿の伝統的な調理方法で一から出汁を取る「あしや関東煮」として料理し販売いたしました。この関東煮は芦屋のだんじり祭りに於ける賄い料理としても各地区で提供されており、呼び名は違えど地域住民に親しまれています。
★大根1/2本 ★牛すじ200g ★クジラ肉(コロ) ★ちくわ2本 ★厚揚げ2つ ★卵4個 ☆水2ℓ ☆淡口醤油200ml ☆酒200ml ☆みりん200ml ☆削り節50g ☆昆布10g程度
★具材の調理
①大根の皮を剥き3㎝程度の輪切りにする
②牛すじは少し大きめに切り湯通しする
③コロは乾燥しているものであれば水で戻してから適度なサイズに切る
④ちくわ・厚揚げは半分に切り揚げ物は油切りをする
⑤卵は水から火にかけ沸騰してから10分茹で冷水につけ殻を剥く
☆出汁の調理
①できれば前日から大きな鍋に水と昆布をいれる。時間がなければ昆布をカットして2時間程度水につける
②弱火で沸騰する直前に昆布を取り出し出汁パックにいれた削り節を入れる
③沸騰してから2分程度で削り節を取り出す
④酒・淡口醤油・みりんを入れ酒を飛ばす
⑤鍋に具材を入れ1時間程度弱火で煮る
⑥一旦火を止め寝かせ食べる前に再度煮る
全体的に、各家庭での具材をお好みで入れても構いません。蛸やジャガイモを入れる場合は色付きや煮崩れを考え別鍋で煮る事もあります。出汁の甘み加減はみりんで調整してください、残れば〆でうどんを入れてお召し上がりください。